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日本で初めて、国営の郵便制度が開業したのは、明治四年三月一日、東京と大阪、京都間でした。
それまでは民営の飛脚で、「郵便」の字は、以前から使われてはいましたが、それは漢学舎などの一部文化人の間でだけ でした。そのために一般の民衆にはまったくなじみのない字でした。 さて郵便開業と伴って街角にお目見えしたポストは今の赤いのとは違って黒い物でした。 そこに白い文字で「郵便」と「差し入口」が書いてありました。 ある時、地方から上京してきた男が生まれて始めたポストを見ました。そこには見なれない「郵便」の文字があります。 そして「郵」の字は「垂」という字に似ています。そこでこの男は「郵便」を「垂れ便」と読みちがえてしまい、 てっきりトイレと勘違いしてしまいました。 ちょうどもよおしてきたので、オシッコをしようとしましたが、差し入口は高いし小さくて、とても用を足せそうにありません。 そこで彼はつぶやきました。「これは日本人の役には立たないなァ」 落語のような本当のお話。当時は、このような間違いをした人が、かなりいたそうです。
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